ドラゴンクエスト8発売前夜

ドラクエでしょう。やっぱりこの時期の話題は。

値段が正直ふっかけてきてんなーっていう感じだけどね。どうせお前ら高くても買うんだろ?的な。経済学的に言えば、どうせ需要の価格弾力性低いだろ?みたいな。

全部わかって買いますよ。やっぱりお祭りだからね。前回のドラゴンクエスト7を買った時は、大学入りたての時だったなあ。教育ママな家庭に生まれてしまったので、好きなゲームを好きなだけできる環境は生まれて初めてだ!って感動したもんだよ。

ネットも今ほど普及してなかったから、もうあっちこっちから電話かかってきて、あちこちに電話して。「お前、今どこ?」「石版四つ目」「は?まだ発売されたばっかじゃん?」「今ゲーム初めて28時間目」「死ぬぞ?」「ゲームで死ねりゃ本望」「お前の気持ちは受け取った!今日は俺も付き合うぜ!」そして、30分後にだるくなって就寝みたいな。

オリンピックではイマイチ盛り上がれない。知らない人になんで皆いきなり感情移入できんの?と思う。熱しやすく冷めやすい国民性なんていえばそれまでだろうけれど。

ドラクエはもう物心付いたときからそこにあった。なんたってドラクエでひらがなを覚えたくらいだもの。

「おお、ゆうしゃよ。しんでしまうとはなにごとだ」
ドラクエももちろん変わっていくけれど、いわゆる「ドラクエ文法」は変わらない。もう少し言えば「デフォルメの方法」が変わらない。デフォルメは「お約束」なんて言葉で言うともう少しわかりやすいかも。例えば、少女漫画なんかは第一印象最悪の偶然出会ったアイツといつのまにか恋に落ちるだとか、村上春樹小説だとなんだかんだで主人公と女性登場人物が性関係を持つだとか、吉本新喜劇のズッコケとか、アニメの男主人公は引っ込み思案だけど心の奥では熱いものを持っているとか。

全部現実にはありえないんだよね。特定のジャンルが好きになるか嫌いになるかなんて極端なハナシ、そのデフォルメを許容できるかどうかみたいなところにかかってると思う。

物心付いたときから身近だったデフォルメ、嫌いになるわけがないでしょう。ある意味洗脳だね。でも洗脳って一時的なものを「洗脳」っていうらしいから永続的なものは洗脳とは言わないんだよね。

逆言えば、あまりにもドラクエ8がつまらないとこの気持ちが「洗脳」に成り下がってしまうわけだ。そんな残念な結末にならないことを祈りつつ。