動けない閉塞感

動けない。正確に言うと移動ができない。それだけのことがこんなにも辛いことの正体はいったい何なのだろうか。

 

僕は就職までは都心で生まれ育って、就職を機に少し離れた地方都市で暮らすことになった。週末は泊まりや日帰りで帰る暮らしをずっと続けていて、移動時間の長さは正直めんどくさかったんだけど、駅までのドライブや電車内でのアニメやゲームの時間は今思うと大切な時間だった。

 

そんなの別にアニメやゲームは家でできるし、ドライブだけならこのご時世だって別に問題はない。でも、駄目なんだよね。どうしても閉塞感が拭えない。どうしてなのかを緊急事態宣言の間、ずっと考えていた。

 

多分、その本質は意識の向き方なんだと思う。意識が自分に向けば向くほど、自分の嫌な所、冴えない日常、大きくなったらなりたかった自分との乖離、そういったものに自然に目が向いてしまう。小さな旅は日常との距離で、瞬間、自分を手放すことができる。その浮遊感みたいなものが心地よかったんだなって、失ってみると気がつく。

 

今やれることを考えながらやっていくしかない。やっていきましょう。