ホラーっぽいのも書いて、文章の幅を広げよう!

精神分裂病という病気がある。今は統合失調症なんて言葉になったらしいけど、その言葉の方がどこがどう適切なのかもよくわからない。

僕の中で、ビューティフルマインドを見てから「もし自分が統合失調症だったら?」と仮定する遊び(不謹慎ですが)がしばしば行われる。

「今日、人と遊ぶ約束をして一緒に遊んだけれど、本当にその人は実在したのだろうか?」「一緒に映画を見たというのは僕が勝手に作り出した妄想で、本当は自分一人、虚ろな目をしながらスクリーンに見入っていただけではないのか?」「今日おしゃべりしたのも、全て独り言だったのではないか?」

それは特に「日常」にいない人と会うとより強く意識させられる。

僕にはもう10年来の古い友人がいた。共通の友人も持たず、年に1度か2度会う程度の存在。

突然、連絡が取れなくなった。その人が僕に愛想を尽かせたのか、身に何か起きたのか、携帯電話のメモリーをひょんなことから壊してしまったのか、そもそもそんな人は存在しなかったのか。
確認すべき方法はもうどこにもない。

ケータイとインターネットの普及で、仮想空間の拡張が行われたと思う。便利だけど、それはとても怖い世界。だって、当然僕の近くにいてくれていると思った存在がある日突然、それこそハードディスクがクラッシュしたみたいに僕の世界から存在を消してしまうのだから。

ノートン先生に頼んでもこればっかりは治してくれないらしい。